日本語と英語の違い
弊社は学術論文の翻訳サービスを日本各地の研究機関様や企業様にご提供させていただいております。
語学に関するサービスを提供させていただいている中で、日本語と英語の違いについて考えさせられることも色々ございます。
ここでは英語を翻訳する際に特に気をつけるべき代表的なポイントに触れてみました。
■ 表音文字と表意文字
これは理工系、医薬系論文等に限らない話ですが、日本語をライティングする上で必要不可欠な漢字は表意文字です。 その形で文字としての意味や由来を示し、例えば、「木」という字が含まれていれば、読み方を知らなくても植物に関係する文字と推測できる文字です。
一方で英語は26文字の表音文字であるアルファベットの組み合わせという形式をとります。 そして翻訳は文字の種類が限られている表音文字と文字の種類が限りなく存在する表意文字の置換という作業になります。両者の間では意味の伝わりやすさや表現の冗長性などにおいてどうしても違いが出てきます。従ってこういった面でも専門性の高い分野において翻訳を行う場合は緻密に何度も検討を重ねます。
■ 動詞の重要性
英語の翻訳サービスをご提供させていただく中で、動詞は最も気を使う部分かもしれません。
学校教育の現場でも英語における動詞の重要性に関してはしばしば強調されます。
英語にとって動詞は生命線です。
動詞だけで時系列、話し手の意図、心情まで表現することも可能なほどです。
医学系の論文などは専門性を求められる分野ですが、特に研究データやそれに基づく結果、結論が重要な肝になる場合も多く、動詞表現が違うだけで全く違った感想をもたれる部分でもあります。
ここは英語の翻訳サービスにおいても、特に正確性が求められる部分となります。
■話し手の感覚
言語は話し手や聞き手の育ってきた環境、母国の歴史、文化、思想を如実に表すものです。 同じ英語でもイギリス英語とアメリカ英語、オーストラリア英語、フランス英語など様々な英語があり、日本語で言うところの方言のように地域性や文化の違い、時には差別構造までをも含むことがあります。
こうしたことを踏まえ、表現方法や事例の引用など、翻訳サービスを行う上で日本語表記の論文との違いを明確に意識しなければならない場面も多くあります。
以上のように日本語と英語には他にも様々な違いがあり、語学として身につける際にこうしたことが原因でなかなか上達しないことも多々あるかと存じます。 しかしながら、現代社会においては医療分野も含め科学技術の進歩が目まぐるしく、世界中の研究者たちが協力し合い、競い合いを繰り返しながら進歩させる必要があります。
私たちが将来的に優れた科学技術や医療の成果を享受することができるように、弊社の翻訳サービスが少しでもお役に立てましたら幸いです。